結納水引リメイクパネルの事例(MR_17)を追加しました。

本日、結納水引リメイク品の製作事例を追加しました。

飾られる空間のイメージに合わせて、ベース部分はブラウンとベージュのツートンカラーに。デザインには横に走るラインが盛りあがっており、平面になりがちな和紙に変化が生まれています。日中の自然光ではシャープに、夜間は照明で暖かみのある印象と、様々な表情を見せてくれるリメイク品に仕上がりました。
下記リンクより、どうぞご覧ください。

結納水引飾りリメイク(東京都N様)1
水引リメイクパネル製作事例17(MR_17)
■寸法:W700mm×H200mm×T19mm
■仕様:漆染め楮紙、生成り楮紙、本金、樹脂デザイン、水引マグネット取付タイプ
※壁面に縦横どちらでも設置可能

結納水引リメイクパネルの事例(MR_16)を追加しました。

本日、結納水引リメイク品の製作事例を追加しました。

藤の花を連想させる美しい紫色の結納水引リメイクパネルには、末永くお使い頂ける様に耐光性のある染料で染色を行いました。下記リンクより、どうぞご覧ください。

結納水引飾りリメイクパネル(大阪府U様)2
水引リメイクパネル製作事例16(MR_16)
■寸法:W650mm×H170mm×T19mm、角タイプ/W170mm×H170mm×T19mm 3点
■仕様:墨染め楮紙、本金、樹脂デザイン、顔料グラデーション染め、水引マグネット取付タイプ
※壁面に縦横どちらでも設置可能

和紙のQ&A:和紙のメリット・デメリットを教えて下さい。

*****日本の和紙について分からない事にお答えする「和紙のQ&A」*****

白い和紙

 

和紙について、知っているようで意外と知らない方もいるかもしれません。そこで今回は、代表的な和紙のメリット・デメリットについて、詳しくご紹介致します。
「和紙にこんな機能があったんだ!」と新たな発見があるかもしれませんよ。

 

和紙のメリット

 

  • 素材感の良さ
    長い繊維が絡み合って出来た和紙には、温かみのある表情や手触りの良さがあります。3大和紙原料「楮(こうぞ)、三椏(みつまた)、雁皮(がんぴ)」それぞれに特徴があり、見る人を和ませます。

 

  • 高耐久
    強靭な繊維を持つ和紙には、1000年以上の保存に耐えるものもあります。和紙の持つ柔軟性や経年による変化が少ないことから、国内外問わず、重要無形文化財や絵画の修理修復などにも使われています。

 

  • 染色や加工に耐えうる強靭さ
    和紙は水を含ませながら行う染めや折りなど、様々な加工が出来るので表現の幅が広がります。
    一方洋紙はパルプ原料を主をしているため繊維が短く、特に水を使った加工を行うとボロボロになります。

 

  • 紫外線・赤外線カット効果
    光が透過する際に和紙の繊維で乱反射がおこるため、「紫外線」を90%前後カットする効果があります。また、肌に感じる熱さの光線「赤外線」も80%前後カットするので、和室の障子は夏を涼しく過ごすため、理にかなっています。

 

  • 調湿・空気浄化作用
    和紙には湿気が多い時には吸収し、乾燥しているときには放出する自然の調湿効果があります。また、和紙繊維がフィルターの役割を果たし、花粉やホコリなどを吸着。消臭作用もあり、自然の力で快適な室内環境をつくります。

 

 

和紙のデメリット

 

  • 価格が高い
    原料が高価であること。下処理などにかかる手間や時間、洋紙のように量産が難しいことなどから、和紙は高価なものになります。ちなみに市場に出回っている安い和紙は、原料にパルプが多く使われた洋紙に近い和紙です。

 

  • 印刷などをした場合、色の発色が悪い
    和紙の白無地は真っ白ではなく、原料由来の生成り色(きなりいろ)の為、正確な色表現が難しいと言われています。またインクなどが染み込むため滲みやすく、細かな描写も不向きです。そんな中、現在では写真やポスター印刷に適した和紙も開発されており、海外のアーティストからも高い評価をうけています。ちなみに、レーザープリンターでは概ね綺麗に印刷出来ます。ただ、和紙は洋紙よりも紙粉(紙繊維)がでるため、トナー回収ボトルが通常よりも早く交換時期を迎える可能性があります。

 

  • カビや虫食いに弱い
    和紙に限ったことではありませんが、湿気の多い場所に長期間放置しておくとカビが発生する可能性があります。
    また、良質な原料で作られた和紙は害虫にとっても美味しいようで、虫食い被害にあうこともあります。風通しの良いところに保管したり、桐箱や桐たんすに入れておくと害虫予防になります。

 

和紙のQ&A:和紙同士の接着で、シワやベコベコにならずきれいに、かつ強力に接着できるものを探しています。

*****日本の和紙について分からない事にお答えする「和紙のQ&A」*****

手漉き和紙

 

和紙の厚さや種類、使用する接着剤によって変わるため、一概には言えませんが、簡易的であれば「スプレー糊」、最も安心なのは「障子糊(でんぷん系接着剤)」がよいです。素材については、和紙に似せた洋紙も出回っているので、使用する前に確認が必要です。

よく聞かれるボンドについては、見えない部分や厚手の和紙(塗っても裏面から染み出てこない厚さがあるもの)であれば問題ありません。

ただし、光沢が出て和紙の質感を損ねてしまったり、熱を発するランプシェード等に使用すると、縮みや変形の原因となり不向きです。もしランプシェードに使用する場合には、熱を逃すような作りにして、本体の和紙部分にも十分な厚さのものを使用すれば歪みにくくなります。

 

接着剤の種類と特徴について

 

和紙が波打ってしまう原因は「水分」です。
和紙は水分を吸収すると膨張し、乾くと縮まろうとします。

 

使用する和紙や接着剤の種類(含まれる水分量など)によって、波打ち度合は変わります。下記に一般的な4つの接着剤「スプレー糊・障子糊・スティック糊・ボンド」を使用する際の利点と欠点をまとめました。

 

スプレー糊

 

  • 利点
    広範囲を塗布することが出来る。
    商品の種類によって接着力の強度を選ぶことが出来る。

 

  • 欠点
    細かな部分の接着が不向き。
    経年により変色する可能性があり、貼り換えなども出来ない。

 

  • 貼り直し
    △(糊の種類によっては、可能なものもある)

 

 

障子糊(でんぷん系接着剤)

 

  • 利点
    濃度を調整することで、様々な用途に使える。
    水を与えることで、貼り換えなども可能。

 

  • 欠点
    乾くまで接着力が今一つ。
    濃度を水で調整できる反面、糊作りが大変。

 

  • 貼り直し
    ◎(霧吹きなどで水を与えることで剥がせる)

 

 

スティック糊

 

  • 利点
    水分量が少ないため、ベコベコになりにくい。

 

  • 欠点
    乾くまでの接着力が今一つ。
    広範囲を行う場合の作業性が悪い。

 

  • 貼り直し
    ×(一度乾いてしまうと剥がせない)

 

 

ボンド

 

  • 利点
    厚手や凹凸のある和紙でも強力に接着することが可能。

 

  • 欠点
    透明感が出て素材の良さが損なわれる。
    熱源のある場所に使用すると変形する可能性がある。
    粘度が高く乾燥も比較的早いため、広範囲に塗布する際には水や薄めた障子糊などを希釈する必要がある。

 

  • 貼り直し
    ×(一度乾いてしまうと剥がせない)

 

 

弊社では、でんぷん糊を主に使用していますが、作る物によってはボンドや混合糊(ボンドとでんぷん糊を混ぜたもの)を使うこともあります。

はじめて行う場合、まずは失敗してもよい和紙と、身近にある糊で試してみてください。失敗を恐れずおこなうことが良い経験になり、応用の仕方が学べます。ぜひ和紙と会話しながら、より良い方法を見つけて下さいね。

NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」で、弊社の創作和紙が使用されました。

NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」で使用された創作和紙

 

現在放送中のNHK大河ドラマ『おんな城主 直虎』で、弊社の創作デザイン和紙が使われました。放送回は既にすぎておりますが、第28話の「死の帳面」の帳面表紙部分です。29話、30話にも少し映っています。

 

  • 番組名 大河ドラマ「おんな城主 直虎」
  • 放送局 NHK 総合
  • 放送日 毎週日曜日放送中
  • 時間 20:00~

 

※創作和紙とは、国産和紙に染色や加飾を加えたオリジナル和紙の総称です。
全て自社にて企画・制作を行うこれらの創作和紙は、シンプルなものから独自の加工法による技術・デザイン性の高いものまで全て人の手によって一つ一つ心を込めて制作しています。

和紙のQ&A:和紙にも縦目横目はありますか?

*****日本の和紙について分からない事にお答えする「和紙のQ&A」*****

流し漉き(ながしずき)

 

和紙にも紙の目(縦目横目)は存在します。
縦目横目が出来る理由は洋紙と同じく、繊維が製造の過程で一定の方向に揃うためです。手漉き和紙には「流し漉き」と「溜め漉き」という製法があり、紙の目は「流し漉きのみ」現れます。

 

流し漉き(ながしずき)

 

漉き舟に入れた和紙の紙料液を簀桁(すけた)ですくって、縦横に動かし繊維を絡み合わせながら漉く方法。その際、余分な紙料液を簀桁の前面に勢いよく漉き舟に戻します。これを繰り返すことで、繊維が簀桁の縦方向に並び「紙の目」が出来ます。ただし、洋紙のようにはっきりとした紙の目ではない事が多いです。

繊維の絡まりが強く、使用する原料によっては薄くても強度のある紙を漉けます。均一でムラがなく、溜め漉きよりも枚数を漉けますが、技術を必要とする漉き方です。

 

溜め漉き(ためずき)

 

漉き舟に入れた和紙の紙料液を簀桁(すけた)の上に溜め、水分を自然と抜いて漉く方法。繊維の絡まりが弱いので、強度のある和紙や薄い和紙には向いていませんが、厚い和紙をつくるのに適した製法です。

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