和紙のQ&A:和紙と障子紙って違うの?

*****日本の和紙について分からない事にお答えする「和紙のQ&A」*****

 

障子だけでなく、壁や床にも和紙が使われている

 

障子紙とは?

 

障子紙は、和紙の一種です。和紙という大きなグループの中に、障子紙という種類が含まれていると考えるとわかりやすいかもしれません。

例えると「車(障子紙)」と「乗り物(和紙)」のような関係です。乗り物には車だけでなく、自転車や電車など様々な種類があるように、和紙にも障子紙以外に多くの種類があります。

 

和紙の多様な世界

 

和紙は、その原料や製法によって、様々な特徴を持つことができます。薄さや強さ、光を通す度合いなどを調整することで、障子紙だけでなく、書道用紙や工芸紙など、用途に合わせた紙を作ることができます。つまり、和紙は非常に汎用性の高い素材であり、障子紙はその中の特別な用途に特化した種類なのです。

 

なぜ、障子紙は和紙で作られるの?

 

障子紙に和紙が使われる理由は、その独特の風合いと機能性にあります。和紙原料100%の本物の障子紙は、自然素材ならではの温かみがあり、光の拡散作用やUVカット機能、調湿性、空気を浄化する効果も備え、快適な室内環境を保ちます。また、透け感がありながらも丈夫で、長期間の使用に耐えうる耐久性も備えています。

ただし、現在の日本では「和紙」という言葉の定義が広く、様々なものが「和紙」と呼ばれています。障子紙も例外ではなく、製法や原料によって、耐久性や風合い、機能性が大きく異なります。

こちらのブログ記事では、なかなか見る機会の少ない「本物の障子紙」をご紹介しています。繊細な和紙の風合い、自然の光を取り込む柔らかな明るさ、そして日本の伝統文化を感じられる奥深さ。本物の障子紙は、単なる建具素材を超えた、心を豊かにしてくれる存在です。

 

 

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著者/この記事を書いた人

浅倉紙業株式会社(Asakurashigyo Corporation)
浅倉敏之

石川県金沢市にある明治30年(1897年)創業の和紙専門店です。自社工房で制作する染色・創作和紙をはじめ、和紙インテリア製品や和紙小物など、幅広い和紙製品を取り扱っています。お客様のご要望に合わせたオリジナル製品の企画・制作も承っております。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

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