和紙のQ&A:良い和紙、悪い和紙ってあるの?和紙選びのポイントを解説
2017年10月10日
*****日本の和紙について分からない事にお答えする「和紙のQ&A」*****
「良い和紙、悪い和紙ってあるの?」という素朴な疑問、とても興味深いですね。結論から言うと、和紙には「良い」も「悪い」もありません。 これは、素材や用途、そして個人の価値観によって、その評価が大きく変わるからです。
良い和紙とは?
では、「良い和紙」とは一体どのようなものを指すのでしょうか?
大きく分けると、以下の点が挙げられます。
- 耐久性
破れ難さなどの強度的な面や、長く使える長期保存性の意味合いでの耐久性など
- 美しさ
見た目が美しく、手触りも良い上品な和紙
- 産地
どこで作られた和紙なのか
- 書き心地
筆やペンとの相性が良く、書き心地が良い和紙
- 価格
手頃な価格で購入できる和紙
これらの要素は、人によって重視する点が異なります。例えば、書道作品を制作される方にとっては、筆との相性が良く、墨乗りが良い紙が「良い和紙」と言えるでしょう。一方で、インテリアとして和紙を用いたい人にとっては、見た目の美しさや風合いを重視するかもしれません。
和紙を選ぶ際のポイント
本記事をご覧いただいている方とって「良い和紙」を選ぶためには、以下の点に注意してみましょう。
- 目的
和紙を何に使うのか、目的を明確にする
- 予算
予算に合わせて、和紙を選ぶ
- 産地や製法
興味のある産地や製法の和紙を探してみる
- 実際に触れてみる
可能であれば、実際に和紙に触れて、その風合いや厚みなどを確かめる
和紙の世界は奥深く、一口に「良い和紙」と言っても、その定義は人それぞれです。大切なのは、自分が何を求めているのかを明確にし、様々な和紙に触れて、自分にとっての「良い和紙」を見つけることでしょう。もし和紙のことで何か分からないことがございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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著者/この記事を書いた人
浅倉紙業株式会社(Asakurashigyo Corporation)
浅倉敏之
石川県金沢市にある明治30年(1897年)創業の和紙専門店です。自社工房で制作する染色・創作和紙をはじめ、和紙インテリア製品や和紙小物など、幅広い和紙製品を取り扱っています。お客様のご要望に合わせたオリジナル製品の企画・制作も承っております。詳しくはこちらの記事をご覧ください。