和紙のQ&A:習字に使われている半紙は純粋な和紙ですか?

*****日本の和紙について分からない事にお答えする「和紙のQ&A」*****

書道半紙

 

今では100均でも売っている半紙。えっなんでそんなに安いの?と疑問に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
一言で和紙といっても、原料や配合率、製法などによって様々なものがあります。和紙の定義が無いに等しいため「習字に使われる半紙が純粋な和紙か」を判断するのは簡単なことではありません。

そこで今回は、半紙の種類についてまとめました。
種類が分かるだけでも、購入の際に参考になりますよ。

 

半紙の種類一例

 

主な産地:

高知、愛媛、静岡(改良半紙は愛媛、静岡)

 

半紙の種類:

  • 機械漉きパルプ半紙(円網み-まるあみ)
    表面がつるつるとしていて墨がかすれ難い。大量生産が可能で安価なため、主に学童や初心者用として使われる。100均の半紙はほとんどがこのタイプ。

 

  • 機械漉きパルプ半紙-模造半紙(短網-たんもう)
    表面が手漉き和紙のような風合い。程よく墨のかすれや滲みが出るなど、和紙に書き味も似ていることから、一般的な練習用に使われることが多い。

 

  • 漢字用半紙(手漉き半紙・機械漉き)
    やや厚手で、表面が少々ざらつきのある風合い。原料は楮・三椏・雁皮・ワラ・パルプなど。配合や組み合わせが様々あり、書き味やにじみ具合が異なる。

 

  • かな用半紙(手漉き・機械漉き)
    雁皮を主原料とした薄手で、表面がなめらかで光沢がある和紙。そのほかにも楮・三椏・雁皮・マニラ麻・ワラ・パルプ等を混合させたものがあり、組み合わせによって風合いや価格が異なる。

 

  • 改良半紙(手漉き・機械漉き)
    三椏を原料とする薄手の和紙。

 

半紙にはパルプが主原料の和紙風のものから、純粋な和紙の半紙まで、様々な種類があることをお分かり頂けたかと思います。見分け方は非常に難しいところですが、一つの目安として「値段」があります。書き味も異なる事から、可能であれば試し書きされる事をおすすめ致します。

皆さんが必要としたときに、一番求めている和紙をお買い求め頂けたら幸いです。

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