和紙のQ&A:和紙同士の接着で、シワやベコベコにならずきれいに、かつ強力に接着できるものを探しています。

*****日本の和紙について分からない事にお答えする「和紙のQ&A」*****

手漉き和紙

 

和紙の厚さや種類、使用する接着剤によって変わるため、一概には言えませんが、簡易的であれば「スプレー糊」、最も安心なのは「障子糊(でんぷん系接着剤)」がよいです。素材については、和紙に似せた洋紙も出回っているので、使用する前に確認が必要です。

 

よく聞かれるボンドについては、見えない部分や厚手の和紙(塗っても裏面から染み出てこない厚さがあるもの)であれば問題ありません。

ただし、光沢が出て和紙の質感を損ねてしまったり、熱を発するランプシェード等に使用すると、縮みや変形の原因となり不向きです。もしランプシェードに使用する場合には、熱を逃すような作りにして、本体の和紙部分にも十分な厚さのものを使用すれば歪みにくくなります。

 

~接着剤の種類と特徴について~

 

和紙が波打ってしまう原因は「水分」です。
和紙は水分を吸収すると膨張し、乾くと縮まろうとします。

 

使用する和紙や接着剤の種類(含まれる水分量など)によって、波打ち度合は変わります。

下記に一般的な4つの接着剤「スプレー糊・障子糊・スティック糊・ボンド」を使用する際の利点と欠点をまとめました。

 

■スプレー糊

 

利点:

広範囲を塗布することが出来る。
商品の種類によって接着力の強度を選ぶことが出来る。

欠点:

細かな部分の接着が不向き。
経年により変色する可能性があり、貼り換えなども出来ない。

貼り直し:

△(糊の種類によっては、可能なものもある)

 

 

■障子糊(でんぷん系接着剤)

 

利点:

濃度を調整することで、様々な用途に使える。
水を与えることで、貼り換えなども可能。

欠点:

乾くまで接着力が今一つ。
濃度を水で調整できる反面、糊作りが大変。

貼り直し:

◎(霧吹きなどで水を与えることで剥がせる)

 

 

■スティック糊

 

利点:

水分量が少ないため、ベコベコになりにくい。

欠点:

乾くまでの接着力が今一つ。
広範囲を行う場合の作業性が悪い。

貼り直し:

×(一度乾いてしまうと剥がせない)

 

 

■ボンド

 

利点:

厚手や凹凸のある和紙でも強力に接着することが可能。

欠点:

透明感が出て素材の良さが損なわれる。
熱源のある場所に使用すると変形する可能性がある。
粘度が高く乾燥も比較的早いため、広範囲に塗布する際には水や薄めた障子糊などを希釈する必要がある。

貼り直し:

×(一度乾いてしまうと剥がせない)

 

 

弊社では、でんぷん糊を主に使用していますが、作る物によってはボンドや混合糊(ボンドとでんぷん糊を混ぜたもの)を使うこともあります。

はじめて行う場合、まずは失敗してもよい和紙と、身近にある糊で試してみてください。失敗を恐れずおこなうことが良い経験になり、応用の仕方が学べます。ぜひ和紙と会話しながら、より良い方法を見つけて下さいね。

和紙のQ&A:和紙にも縦目横目はありますか?

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流し漉き(ながしずき)

 

和紙にも紙の目(縦目横目)は存在します。
縦目横目が出来る理由は洋紙と同じく、繊維が製造の過程で一定の方向に揃うためです。
手漉き和紙には「流し漉き」と「溜め漉き」という製法があり、紙の目は「流し漉きのみ」現れます。

 

【流し漉き(ながしずき)】

漉き舟に入れた和紙の紙料液を簀桁(すけた)ですくって、縦横に動かし繊維を絡み合わせながら漉く方法。その際、余分な紙料液を簀桁の前面に勢いよく漉き舟に戻します。これを繰り返すことで、繊維が簀桁の縦方向に並び「紙の目」が出来ます。

繊維の絡まりが強く、使用する原料によっては薄くても強度のある紙を漉けます。均一でムラがなく、溜め漉きよりも枚数を漉けますが、技術を必要とする漉き方です。

 

【溜め漉き(ためずき)】

漉き舟に入れた和紙の紙料液を簀桁(すけた)の上に溜め、水分を自然と抜いて漉く方法。繊維の絡まりが弱いので、強度のある和紙や薄い和紙には向いていませんが、厚い和紙をつくるのに適した製法です。

和紙のQ&A:和紙の「裏表と見分け方」について教えて下さい。

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和紙の裏表と見分け方

 

【和紙の裏表はなぜできる?】

和紙を触ってみると、手触りの違いに気付きます。
通常、つるつるしている方が「表」、ざらざらしている方が「裏」になります。

この違いは和紙を乾燥する際に現れます。
手漉きの場合は、干し板に張り付け天日で乾かしたり、蒸気を用いた金属板に張り付けて乾かします。
干し板や金属板に接している面が平滑(表面)になり、反対側が裏面になります。
※余談ですが干し板で天日乾燥して仕上げた和紙は、うっすらと木目が見て取れます。

機械漉きの場合は、ヤンキードライヤーという面白い名前の円筒型乾燥機で乾かします。
こちらも金属面に接している面が平滑(表面)になります。

 

【見分け方について】

いつくか方法がありますが、最も分かりやすい2種類をご紹介致します。

■手触り
もっとも一般的な方法です。
和紙を親指を人差し指で挟んで、手触りを確かめます。
そうすると片面はつるつる(表面)、もう一方はざらざら(裏面)しているのが分かります。
※和紙によって分かりやすいものと、そうでないものがあります。
判断が付きにくい場合は、和紙をひっくり返してもう一度手触りを確認します。

■肉眼での観察
和紙面に斜めから光(自然光で十分です)をあてて、観察します。
両面を比べてみて、表面が荒く見える方が裏面です。
※分かりにくい場合は、光の当て方や光量を調節すると良いです。
※厚さのある和紙は、比較的見分けが付きやすいです。

 

和紙には裏表がありますが、表情の違いや好み・用途によって「表裏を逆に使ってみる」と和紙の表情をより一層楽しめます。
是非試してみてくださいね。

和紙のQ&A:和紙と洋紙のはっきりとした違いを教えて下さい。また、洋紙はなぜ酸性紙にしているのですか?

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和紙と洋紙がどのようにして生まれたかを知ると、その違いがよくわかります。

 

【和紙の誕生】

和紙と洋紙の違い(和紙の繊維)

 

和紙の起源は中国で生まれた麻を原料とする紙です。
610年にその製紙技術が日本に伝わり、独自の文化によって「和紙」が生まれました。

中国と同様に、日本では筆と墨に適する紙が求められ、より美しく書き味のよい和紙の開発が進められました。
原料は楮(こうぞ)、三椏(みつまた)、雁皮(がんぴ)の靭皮(植物の外皮の下にある柔らかな内皮)繊維が使われています。繊維は長く強靭なため、薄くても強い紙が作れます。

 

【洋紙の誕生】

和紙と洋紙の違い(洋紙の繊維)

 

中国で生まれた紙の製造法が西洋に伝わり、発展したものが洋紙です。
西洋では印刷の需要が拡大し、安定的に高品質な紙を量産できるよう改良が進められました。
主に水性インキに適する厚みや表面の滑らかさ、にじみの少なさが求められました。

原料はパルプ(針葉樹・広葉樹の幹を原料としたもの)のほか、用途に合わせて様々な薬品が使われています。
繊維は短く細いですが、1本の木から原料が多くとれるので量産に向いています。

※参考記事:和紙の原料となる楮(こうぞ)1kgあたりからA4ほどの紙は何枚ほどできるのでしょうか?

 

【和紙と洋紙の違い】

それぞれの文化に合わせて進化したことで、和紙と洋紙に明確な違いが生まれました。
まとめると下記のようになります。

 

■原料:和紙(楮・三椏・雁皮)、洋紙(パルプ)

■紙質:和紙(表面は荒く不均一)、洋紙(表面は滑らかで均一)

■繊維:和紙(繊維が長く強靭)、洋紙(繊維が短い)

■量産:和紙(不向き)、洋紙(容易)

■価格:和紙(高価)、洋紙(安価)

※参考記事:和紙と洋紙の違いとは-第2回 「 和紙ってどんなもの? 」 編

 

【なぜ洋紙は酸性紙なのか】

酸性紙の原因となっていたのは、インクのにじみを防ぐために使用される薬品です。
ご存知の通り酸性紙は経年により紙がボロボロになってくるため、現在は改良された「中性紙」が主流となっています。

寿命に関しては保存状態にもよりますが、洋紙の酸性紙は約50~100年、中性紙は約300~400年といわれています。和紙は、最も古いものが正倉院に保管されている702年(大宝2 年)の美濃、筑前、豊前の戸籍用紙。つまり1300年以上も前のものです。

 

【すべての和紙が長寿命なわけではない】

和紙といっても、パルプを混合させたものや薬品を使ってコストを抑えたものもあります。
当然ながら全ての和紙が長くもつわけではありません。

本物の和紙は薬品を一切使用せず、繊維を出来るだけ傷めないように原料処理され漉かれています。
これらの和紙は経年により原料の葉緑素がぬけ、白くなっていくことも特徴の1つ。
主に、重要無形文化財や絵画の修理修復に使われています。

※参考記事:修理修復用紙を漉いている悠久紙(五箇山和紙)見学に行ってきました。
※参考記事:10年以上張り替えいらずの障子紙!本物の和紙はこんなにも違う

 

弊社では用途に合わせた和紙をご提案・販売しております。
もしご不明な事がありましたらご遠慮なくお問い合わせください。

和紙のQ&A:和紙の原料となる楮(こうぞ)1kgあたりからA4ほどの紙は何枚ほどできるのでしょうか?

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和紙の原料となる楮(こうぞ)

 

A4用紙の種類にもよりますが、一般的な上質紙(コピー用紙・化学パルプ100%使用・重量は1枚あたり約4g程)を想定してお応え致します。

結論からいうと、楮(こうぞ)原料1㎏から、A4紙が10枚程作れます。
楮の原木を100とすると、使用出来るものは僅か4%といわれています。どれくらい少ないかというと、洋紙原料の木材パルプの場合は、原料100に対して90~95%。純度の高い化学パルプの場合は50%程が残るそうです。

つまり同じ原料の重さから、化学パルプだとなんと125枚程のA4紙が作れる計算です。
強靭な繊維を持ち、耐久性の高い和紙の貴重さが分かりますね。

 

和紙のQ&A:習字に使われている半紙は純粋な和紙ですか?

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書道半紙

 

今では100均でも売っている半紙。えっなんでそんなに安いの?と疑問に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
一言で和紙といっても、原料や配合率、製法などによって様々なものがあります。
和紙の定義が無いに等しいため「習字に使われる半紙が純粋な和紙か」を判断するのは簡単なことではありません。

そこで今回は、半紙の種類についてまとめました。
種類が分かるだけでも、購入の際に参考になりますよ。

 

【半紙の種類一例】
主な産地:高知、愛媛、静岡。※改良半紙は愛媛、静岡。

 

機械漉きパルプ半紙(円網み-まるあみ):表面がつるつるしている。大量生産が可能で安価なため、主に学童や初心者用として使われる。

機械漉きパルプ半紙-模造半紙(短網-たんもう):表面が手漉き和紙のような風合い。和紙に書き味も似ていることから、一般的な練習用に使われることが多い。

漢字用半紙(手漉き半紙・機械漉き):やや厚手で、表面が少々ざらつきのある風合い。原料は楮・三椏・雁皮・ワラ・パルプなど。配合や組み合わせが様々あり、書き味やにじみ具合が異なる。

かな用半紙(手漉き・機械漉き):雁皮を主原料とした薄手で、表面がなめらかで光沢がある和紙。そのほかにも楮・三椏・雁皮・マニラ麻・ワラ・パルプ等を混合させたものがあり、組み合わせによって風合いや価格が異なる。

改良半紙(手漉き・機械漉き):三椏を原料とする薄手の和紙。

 

半紙にはパルプが主原料の和紙風のものから、純粋な和紙の半紙まで、様々な種類があることをお分かり頂けたかと思います。
見分け方は非常に難しいところですが、一つの目安として「値段」があります。
書き味も異なる事から、可能であれば試し書きされる事をおすすめ致します。

皆さんが必要としたときに、一番求めている和紙をお買い求め頂けたら幸いです。

和紙のQ&A:和紙の耐久年数は何年くらいでしょうか?

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製作風景(悠久紙・五箇山和紙)

 

日本で最も古い和紙は何年前の物がご存知でしょうか。
正解は、なんと1300年以上。漉かれたのは702年(大宝2年)で、正倉院に保管されている美濃国(岐阜県南部)、筑前国(福岡県西北部)、豊前国(福岡県東半部と大分県北部)で漉かれた戸籍用紙です。

そんな事から「和紙は1000年もつ」と言われていますが、実際には全ての和紙がそれだけの長い年月もつわけではありません。
和紙の耐久性を大きく左右するポイントは2つあります。

 

楮原料(悠久紙・五箇山和紙)

 

■どの様な原料を使用し、どの様な処理を行って漉かれた和紙なのか。

■保存・使用環境

 

~良質な和紙は経年に強い~

弊社でも取り扱っている「灰煮障子紙」使った障子は、10年経っても変色や破れがありませんでした。
少なからず紫外線の影響は受けているとは思いますが、見た目の変化がないのにはビックリです。
長持ちする和紙には、

■化学薬品を一切使わないため、和紙繊維が傷んでいない

■和紙原料100%で漉いている(パルプなどを使わない)

■国内原料を使用している(日本の原料は強靭な繊維を持ち、品質が安定している)

という特徴があります。

 

100年前の大福帳(悠久紙・五箇山和紙)

 

長期保存を想定し、原料の選定から加工方法にこだわった良質な和紙。そして良い使用環境であれば、1000年の年月にも耐えられるのです。ちなみに文化財の修理修復で使用する様な和紙は、「いつ・どこで・誰が・どの様な原料を使って・どの様に処理して漉いたのか」を記録として残し、必要な時に手に入れられるようにしています。

 

~和紙の保存の天敵~

保存・使用環境はとても重要です。
例えば、常に太陽光にさらされているような障子紙などは、紫外線などの影響から劣化が進みやすいといえます。

■湿気・水気:カビなどの恐れがある。

■紫外線:劣化が進みやすい。

 

和紙には、安価なお土産用から長期保存を目的としたものまで様々なものが出回っています。
一概にすべてが長持ちするというわけでは無いので、用途に合わせて最適な和紙を選んで下さい。

和紙のQ&A:鳥の子紙の耐久年数はどれくらいでしょうか?

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鳥の子紙

 

紙の色が鶏卵(淡黄色)に似ていることが語源の「鳥の子(とりのこ)紙」。
出来るだけ長く保存したいとお考えの場合は、使用されている原料に注目する必要があります。
そこで今回は、鳥の子紙の「主な用途や産地」「見分け方」「原料と価格差の目安」について解説します。

 

【主な用途や産地】

主な用途:書画、日本画、短冊や色紙、表装

主な産地:福井県(越前和紙)、兵庫県(名塩和紙)

 

【手漉き・機械漉き】

鳥の子紙は、伝統的な手漉きでつくられる「本鳥の子」、機械漉きでつくられる「鳥の子」で区別されています。

 

・本鳥の子(手漉き)特号紙・一号紙・二号紙・三号紙・四号紙

・鳥の子(機械漉き)二号紙・三号紙・四号紙・上新鳥の子・新鳥の子

 

【原料と価格の目安】

鳥の子といっても、使用する原料や配合、手漉き・機械漉きかで価格も異なります。
※価格はあくまで目安となりますので、参考までにご覧ください。

 

・特号紙(雁皮のみ)約¥14,000前後

・一号(雁皮と三椏の混合)約¥8,500前後

・二号(三椏のみ)約¥6,600前後

・三号(三椏と木材パルプの混合)約¥3,000前後

・四号(マニラ麻と木材パルプの混合)約¥2,700前後

 

・上新鳥の子(木材パルプ)約¥500前後

・新鳥の子(木材パルプと古紙)約¥300前後

 

このように、様々な種類のある鳥の子紙。
長期保存をお考えの場合は、特号紙・一号・二号の中からお選び頂くことをお勧め致します。
※ただし、原料の産地や製造時に薬品処理の有無によっても耐久性は大きく異なります。
もしご不明なことが御座いましたら、ご遠慮なくお問合わせください。

和紙のQ&A:手漉き・機械漉き和紙で値段が違うのは何故ですか?

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~手漉き・機械漉き和紙、製作工程の違い~

手漉き弁柄和紙

 

手漉き和紙については見たことがある方もいらっしゃると思いますが、手漉きは簀桁(すけた)という道具を使って職人さんが一枚一枚漉いています。

漉きあがって重ねた物を専用の道具で余分な水分を取っていきます。その後、金属製の乾燥機による乾燥か、もしくは昔ながらの板に貼り付けて天日乾燥を行って完成します。手漉き和紙には4辺に特徴的な耳ができ、板干しの場合は和紙の表面に薄っすらと板の目が見える事もあります。

 

機械漉き麻和紙

 

機械漉き和紙は洋紙程ではありませんが、均一の和紙を大量に漉く事が出来ます。

製造時には繋がった状態で漉かれていて、乾燥後に巻き取ってロール状にしています。あまり大きいと出荷し難いので和紙にもよりますが、大体50~100m巻きでまとめられる事が多いです。2辺に手漉き同様の耳が出来ます。

 

製造工程をかなり省いてご説明しましたが、このように機械漉きの和紙は大量生産が可能なので1枚あたりの単価が安く、その結果、手漉き和紙と機械漉き和紙の値段が違ってくるのです。
と、ここまでは一般的な話ですが、実際にはその先があります。

 

~機械漉き和紙でも、耐久性に優れた上質なものもある~
日本の中でもごく限られた機械漉き和紙メーカーさんで、地元産の原料に拘り、化学薬品を一切使わずに漉いている所があります。漉きあがった和紙を見ると自然な艶感、透き通るような透明感や繊維の強さが感じられます。
機械漉きは手漉きの様に“少しだけ漉く”という事が出来ないので、そのような高価な和紙を製造出来る所も限られています。

和紙の業界ではよく、「上質な和紙をカッターなどで切る時には、シャーと高い音が出る」と言われています。良い和紙をカットする際には、いつもその違いを実感。強靭な繊維が、複雑に絡み合って出来ている証拠です。

※ブログ記事「10年以上張り替えいらずの障子紙!本物の和紙はこんなにも違う」では、上質な機械漉き和紙をご紹介していますので合わせてご覧下さい。当店でも障子紙のような薄手から、版画に使われる厚手まで常時取り扱っております。

 

~手漉きだから良いとは言えない。その理由~
一方で手漉き和紙であっても価格を抑える為に、原料を化学薬品で漂白し製造工程の簡素化をおこなって漉かれたものもあります。その他にも洋紙の原料でもあるパルプ(混入比率を増やす等)を入れて、お値打ち感のある和紙も市場では出回っています。

誤解の無い様に言いますと、最も大切な事は用途に合わせて最適な和紙を選択する事なので、どの和紙が良い悪いという訳ではありません。安くても表情や質感が面白い和紙もありますし、何より気軽に使える事が嬉しいですよね。是非色々な和紙に触れて頂きたいなと思います。

つまり、機械漉き=安価な和紙というイメージがありますが実際のところ、そうとは言い切れないのです。

 

私たちが和紙の品質を確かめる際にも、手漉きや機械漉きの判断ではなく、どのような原料をどのように処理をして和紙を漉いたのかを見ています。また、弊社では染色や加飾等の加工も行っているので、上質な和紙とそうでない和紙の違いが加工時に明らかになる事も多いです。参考になりましたら幸いです。

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